考え方

自分の「死後」について考えておくことはいざという時の最後の思いやり

自分の死後について考えたことはありますか?

スピリチュアルな世界の話ではなく、現在生きているこの世界で発生する様々な「後始末」に関することです。

例えば、「亡くなる=お葬式」が社会の通年となっていますが、私は個人的には自分の葬式をあげてくれなくてもいいと思っています。

現代では私のような考えの人も増えているのではないでしょうか。昔のような大々的なお葬式も減ってきているように思います。

しかしそういったことは生きているうちに伝えておかねば伝わりません。

そんな「死後」について考えたことをまとめました。

Contents
  1. お葬式をあげないということ
  2. 生前葬を挙げることについて
  3. お墓を建てず「樹木葬」にするとどうなるか
  4. 他人事ではない遺品整理
  5. 遺品整理にかかった費用は誰が払う?
  6. 死後のクレジットカードや銀行口座はどうなる?
  7. 無料の終活ノートをダウンロードできるサイト

お葬式をあげないということ

まずはお葬式を挙げることに関する考えです。

お葬式はあげなくても法的には問題ない

まず法的な観点から考えてみますと、人が亡くなった時にしなくてはならないことは日本においては「死亡届を提出する」ことと「火葬すること」のみです。

お葬式をしなくてもいいですし、お墓に入れないことも問題ありません。

死亡届を提出する際には医師による「死亡診断書」が必要となりますので、それは病院なり訪問なりで医師に書いてもらう必要はあります。

日本のお葬式は日本独自の宗教的な儀式

ではなぜ人々はお葬式をするのでしょう。

お葬式は死者を弔う宗教的な儀式です。
ではどの宗教かというと、現代のお葬式の風習は仏教だけでなく儒教や神道にちなんだものも含まれています。

例えば、お通夜までは自宅に遺体を安置する風習は儒教、お清めの塩は神道の風習です。様々な教えが合わさって今のお葬式の形式ができているのです。

なぜお葬式をあげたくないと思うのか

しかし葬儀や葬式には費用に不透明な部分が多く、宗教への信仰も特にない自分にとっては葬儀での儀式にも心が動きません。

特に、僧侶による読経や戒名にもありがたみを感じられず、高いお布施を納めることに疑問すら感じてしまいます。

私の家は基本的に仏教ですが、私自身はお経を読むこともありませんし、自らお墓参りに行くことも稀です。
ご先祖様を大事に…という教えは分かりますが、実践するまでの信仰心がないのが実際のところです。

最終的にはお葬式をあげることに抵抗を感じる最大の理由は、「よく分からないものに大きなお金をかけたくない」というところでしょう。

お葬式をあげないことで起こる不利益

一方で、お葬式をあげることで良いこともあります。それは「親戚や故人の近しい方々との挨拶を一度に終わらせることができる」ということです。

もしお葬式をあげなければ、五月雨に訃報が伝わり様々なタイミングで弔問の対応をしなければならなくなります。
そうなると「やはりお葬式をあげておけば…」ということにもなりかねません。

そして「お葬式をしないなんて!」と親戚や身内から非難されるおそれも大いにあります(特にご年配の方は気にするでしょう)。
故人との関係性によっては、遺品整理や相続の話などその後の親戚付き合いに影響するかもしれません。

自分のお葬式をあげずにかつ遺族関係を穏便に済ませたいときは「葬式はしないで欲しい」と遺言に記しておくべきですね。

生前葬を挙げることについて

また、お葬式の選択肢のひとつに「生前葬」があります。

生前葬という言葉は耳にしたことがあるものの、実際に取り入れたり弔問(というのでしょうか)に訪れたことがある方は少ないのではないでしょうか。

ここでは「生前葬がどんなものか」、いざ「亡くなった時にはどのような対応がなされるのか」そして「最終的にかかる費用はいかほどになるのか」をまとめています。

生前葬とは

生前葬とは故人の弔いではなく「お世話になった方に感謝の気持ちやお別れを告げるために行うパーティー」のようなものです。

ビートたけしさんや桑田佳祐さんなどが生前葬を行ったニュースを見た方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、生前葬には晩年を迎えて友人・知人など社会的関係に区切りを付けたり、新たな門出を祝うという意味合いもあります。

私の周りですと、大学時代にお世話になった教授が還暦の節目に生前葬を行いました。
遠方ということもあり参加しなかったのですが、パーティーのように盛大に行われていました。

いつ行う?

生前葬を行うタイミングは人それぞれですが、人生の節目に行われることが多いです。

還暦であったり、米寿であったり、90歳であったり、100歳であったり。

中には病気で余命宣告をされ、元気なうちに皆に感謝とお別れを告げておこうと生前葬を挙げる方もいらっしゃるそうです。

参列する服装は?

生前葬に参列する際の服装は喪主、つまり主催の主旨により異なります。

平服だったり喪服寄りの服装だったり、開催する方の方針により様々です。感謝とお別れを告げるためのパーティーのような式であれば平服となるでしょう。

これは主催者に聞いたり他の参列者と相談するのが確実ですね。

ちなみに平服というのは普段着でよいわけではなく、結婚式の二次会程度の服装を指します。

香典は必要?

生前葬は一般的には会費制で行われます。
そして会費制の場合、香典は不要です。

会費制ではない場合は通常の葬儀と同様の金額を包むことになります。
その金額は故人(亡くなってないですが)との関係性により異なり、関係性が近いほど多くの額を「御香典」や「御花料」として包みます。

生前葬を終えて実際に亡くなったときの対応

生前葬を行って逝去した場合は家族のみで密葬を行います。

密葬の形式も火葬・埋葬のみを行う直葬にしたり、火葬に宗教的な儀式を取り入れた火葬式を行ったりと、人によりけりです。

個人的には生前葬をしたのであれば火葬と埋葬だけしてもらえばいいと思うのですが、残された家族がいる場合はお葬式をしないのが何だか落ち着かないと考えるかもしれません。

葬儀が不要であることもしっかりとエンディングノートに記載しておくとよいですね。

生前葬にかかる費用

生前葬はある意味結婚式と同じようなもので、価格は規模や豪華さで全く異なります。

一例として、某公〇社では10名程度の規模で約57万円かかったと紹介されていましたし、また別の葬儀社では15人規模で150万円ほどの式もあります。

平均的なお葬式が100万円~120万円と考えると、本番が訪れた際の火葬料などを考慮して100万円以下でおさまるようにすると良さそうです。

生前葬は自由度が高く楽しめる

生前葬は自由度がかなり高いです。

私は登山好きなので、ドレスコードを登山スタイルにして食事を山小屋風にして…などと考えてしまいます(笑)

棺の代わりにシュラフ(寝袋)を使い、そこから登場するなんていう演出も取り入れたら面白そうですね。

実は生前葬に対してはそれほど興味がなかったのですが、このようなことを考えていたら何だか生前葬をあげたくなってきました。

何よりお世話になった方に自分で感謝を告げられる機会があるというのは良いことですよね。
もっとも、日頃から感謝を伝えられれば良いのですが、どうしても疎遠になってしまったり、怠ってしまいがちですから…。

生前葬、挙げるならあなたはどんな風にしたいですか?

お墓を建てず「樹木葬」にするとどうなるか

最近「樹木葬」という言葉をよく耳にします。
「樹木葬」と書かれたのぼりを掲げているお寺さんも時々見かけるようになりました。

なんとなく自然なイメージがあるこの「樹木葬」ですが、安易に決めてしまうと後々取返しがつかないこともあるようです。

「樹木葬」とは何か、費用はどのくらいかかるのか、樹木葬をする際に注意すべき点についてまとめています。

樹木葬とは木を墓標とした埋葬方法

まず、樹木葬とはお墓の代わりに木を植え墓標とすることです。

通常お骨は墓石を墓標(目印)としてその下に納骨しますが、樹木葬では植えた木の根元に納骨します。

墓標とする木が1人1本の樹木葬もあれば、1本の木をシンボルツリーとしてその周りに合同で遺骨を埋葬する樹木葬もあります。

また、納骨方法にも骨壺に入れて埋葬する方式と、そのまま土に埋める方式があります。

種類については次の項目で説明していきます。

樹木葬の種類

木を墓標とする樹木葬ですが、その方式は様々です。

ここでは「墓地の場所」と「遺骨の埋葬方法」、「個別か合同か」の観点からご説明します。

墓地の場所による埋葬タイプの違い

樹木葬の墓地は、区画化された一般的なお墓のような場所と、里山のような自然に近い場所があります。

区画化された場所での樹木葬は「ガーデニング霊園」とも呼ばれ、どちらかというと西洋の庭園のような雰囲気があります。

都市部から比較的アクセスが良い場所にある霊園が多く、通いやすいところも多いよう。
それぞれ専用の区画があり、従来の墓石型の霊園とお墓参りのスタイルとあまり変わらず受け入れやすい形式です。

一方、里山に埋葬するタイプのより自然に近い霊園もあります。
里山ですのでアクセスは少々悪くなります。車がないと行けないような場所ですと、自然と足が遠のいてしまうかもしれません。

私のように大地に還りたいと考えている方には良さそうです。

遺骨を骨壺に収めるかそのまま埋めるか

遺骨の収蔵方法には、骨壺をカロートと呼ばれる納骨スペースに収める方法と、そのまま埋める方法があります。

樹木葬であれば骨壺から遺骨を出し、そのまま土に埋めることが多いそうです。

土に埋めてしまうと元に戻すことは難しいので、その点をよく考える必要があります。

個別で埋葬するか合同で埋葬するか

お骨を個別の樹木に埋めるのか、合同で埋めるのかの違いもあります。

区画化された霊園で樹木葬をする場合は個別に埋める(収蔵する)ことになるでしょう。

一方で、永代供養墓など、継承者がいなくても一定期間供養が行われるお墓では通常は合同で収蔵されます。

例えば、樹木葬でシンボルツリーの合葬墓とした場合、1本のシンボルツリーの元にたくさんの方の遺骨が収蔵されることになります。
そうなると後から取り出せません。

ただ、お墓から遺骨を取り出すことは今のところ私は一度も経験していないので、お墓の引越しの予定などがなければ問題ないでしょうね。

樹木葬の費用は30万~70万

次に、樹木葬を選択肢に入れたときに気になるのが費用です。樹木葬は墓石に比べて費用が安いと言われています。

ただし、それは個別の区間を設けない合葬墓の場合です。

新たに個別で遺骨の収蔵スペースを設けたい場合は40万円~50万円が相場です。

既にあるお墓に新たに納骨する場合、墓誌に彫刻する費用や納骨の施工費がかかります(相場は10万円~20万円)。
納骨式での僧侶へのお布施も必要ですし、接待費も含めると40万近くかかることが想定されますので、既にお墓がある場合は納骨式をしたとしても樹木葬とあまり費用は変わらないでしょう。

また、新たに霊園の区画を取得し、専用の樹木を植えるとなると100万円近く費用が必要になります。

合葬の樹木葬で良いのであれば費用は抑えられますが、個別で…と考えるのであれば樹木葬にする必要があるかどうかをよく検討した方がいいですね。

樹木葬のメリットとデメリット

これまでに述べた内容になりますが、樹木葬のメリットとデメリットをまとめておきます。

メリット デメリット
・遺骨を土に還すため自然に還ることができる
・墓石を新しく買うよりも費用を抑えやすい
・納骨後の後継者がいらないことが多い
・土にそのまま埋めた場合取り出すことが困難
・里山型は霊園へのアクセスが不便
・家族代々のお墓として使いたいときに継承できない

ここにあげているメリット・デメリットはお寺や霊園を吟味することで解決できるものもあります。

樹木葬をする場合はいくつか候補となるお寺・霊園をピックアップし、実際に足を運んでみて決めたいところです。

永代供養と言いながら「管理費が追加でかかった!」というトラブルもあるので、条件は事前によく確認しておく必要があります。

散骨との違い

最後に、散骨について触れておきます。

散骨は土に埋めるのではなく粉末状にして海や宇宙空間にまくことです。

「宇宙葬」なんて言葉も最近では聞かれますよね(ちょっと憧れます)。

散骨に関しては法的に明確な規定がありません。
そのため基本的には散骨をするための申請や許可という手続きは存在しません。

ただし、自治体によっては条例で細かく散骨について定めていることがあります。この条例は基本的には散骨式などを扱う業者への規制ですが、個人に対しても定めている自治体もあるかもしれません。

確かに泳いでいる横でいきなり粉末状とはいえ遺骨をまかれたら驚きますよね。

故人が散骨を希望していたり自身が散骨を希望する場合、自治体の定める散骨についての条例を調べておくといいですね。

(宇宙葬は、費用が高そうなので今のところ諦めます。)

他人事ではない遺品整理

そして、人が亡くなると必ずと言っていいほどやらなければならないのが遺品整理です。

私は実家にも少し荷物が残っており、今住んでいる家にももちろん自分の荷物があります。
雑多なものもたくさんあり、正直これをまるまると残して旅立つのは処分の手間を考えると残された人に申し訳ないなあと思います。

ともすればかさみがちな処分費用。
なるべくお金ををかけずに整理する方法をまとめました。

※なお今私や近親者が何か病気をかかえているというわけではなく、いずれは誰かに訪れる可能性のある事象として書いています。

遺品整理にはお金がかかる

遺品整理は物が多ければ多いほど大変です。
しかもどれを捨てるか残すかも悩みます。

生前に本人の意思の元処分できていれば良いのですが、実際には残されたよく分からないものがたくさん…なんてことになりがちです。

大量の遺品を処分することになればそれなりに費用もかかります。

同居する家族がいれば家具や家電は使いますから処分するのは故人のものだけですが、それでも衣類や文房具、手紙、年賀状、貴重品、その他よく分からず処分に困るものが多いのではないでしょうか。

単身世帯であれば他の家族が一軒分まるまるの遺品整理を対処することになりますが、働きながら遺品整理のために足を運ぶのは遠くても近くても正直大変です。

ならば頼れるのは業者…となるのですが、気になるのはその相場です。

遺品整理の費用

遺品整理にかかる費用は部屋の広さと処分するものの量によって決まります。

1都3県を担う遺品整理や特殊清掃の会社である「絆」の一例を見ると、1Kで33,000円~(税込)とあります。
遺品整理・清掃を全国展開する「ライフリセット」さんでは1Kで20,0000円(仕分け・処分・清掃込)~でした。

遺品整理のことなら【ライフリセット】

生前整理・遺品整理の費用は高い?

この金額、一見高いように見えますが私は安いと感じました。
理由は無駄がないからです。

自宅でで生前整理をするならまだしも、離れた実家などで遺品整理をするには自宅とその家を何往復かする必要があるでしょう。
その交通費や費やす時間を考えると、業者に対応してもらえるのは大変助かります(立ち合い不要も可能です)。

処分するものの他にも、もしご遺体が室内で腐敗などしていると、細菌の繁殖による臭いも問題となります。
そういった場合は別途特殊清掃の費用がかかります。

床上、浴室の特殊清掃、消臭・抗菌剤処理、畳の処分などが必要になった場合は合計で10万円以上にも及びます。

実家で同居している家族がいるならば問題ないでしょうが、親御さんが独り暮らしの場合はそういった心配もあります。

遺品整理士によるプロの整理

さらに、業者に頼めば遺品整理士の指導・管理の元で遺品整理をしてもらえます。

遺品整理士とはその名の通り、遺品の整理に関する知識やリサイクル・産業廃棄物などの処分に関する知識を習得した専門職です。
大がかりな片付けとなれば近隣住民の方のご迷惑も考えなければなりません。そういった周辺環境に対しても、専門業者であれば配慮して対応してくれます。

しかも、もし高価な品を破損してしまった場合、自分では取り返しがつきませんが業者にお願いしていれば保険で賄えるので、何が出てくるか分からない遺品整理ではプロに任せるのが一番だなと思います。

買取の有無は要確認

外せないのが買取サービスの有無です。

生前整理・遺品整理の際に一緒に買取業者の対応もしてもらえれば大いに助かります。

もちろん委託する場合はいくらか手数料が引かれるため、手元に戻ってくる金額は減るでしょう。
しかし整理業者を探して、依頼して、立ち会って、買取業者を探して、依頼して、立ち会って…と考えるとやはり面倒です。

時間が許すのであれば自分で買取業者に依頼することもできます。
しかし、買い取れなかった物品を処分することになったら?

これらのことを考えると、片付けと買取を一度に済ませてしまった方が楽ではないでしょうか。

買取も行っている遺品整理業者

遺品整理や生前整理を依頼できる業者さんを調べましたので一覧を載せておきます。

会社名 対応エリア 特長
東京・神奈川・埼玉・千葉 特殊清掃にも対応
ライフリセット 全国 賃貸の清掃も請け負っている実績あり
オールサポート 大阪府・大阪市内、近畿 大阪に特化
遺品の整理屋さん 東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城・静岡・山梨・大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山・滋賀 買取の幅が広く買い取り額と相殺し費用を抑えやすい

いずれも見積もりは無料なので、時間に余裕があるのであれば見積もりを取り、一番安いところに依頼すると費用が抑えられます。

見積額以上に追加費用がかからないことを確認し、納得できる業者に依頼します。

遺品整理にかかった費用は誰が払う?

遺品整理や特殊清掃の費用は手間を考えれば安いとはいえ高額になりがちです。
しかしその費用は必ずしも遺族が負担する必要がないのです。

これらの処分費用は「遺品整理は相続財産の確定に必要な行為」であり、「財産から負債を引く段階で遺品整理の費用も引いて相続財産を確定する」ことができます。

つまり、故人の相続財産から捻出することができるのです。

そう考えるともし自分があれこれ残して旅立ってしまっても、遺産から捻出してもらえばと思うと心理的な負担が少し軽くなりますね。

死後のクレジットカードや銀行口座はどうなる?

キャッシュレス化によりクレジットカードを持っている方も多いことでしょう。

私も気付けば片手では数えられない枚数のカードを所持しています。

しかしふと思いました。
このカードは私が死んだ後どうなるのか?

そんなクレジットカードや銀行口座についてのまとめです。

遺族が届け出ない限りクレジットカードは停止しない

遺族がカード会社に私が死んだことを届け出ない限り、カードの利用停止はされません。

つまり、遺族の誰かがカード会社に連絡してくれない限り、クレジットカードのデータ上は私は生きていることになるのです。

突然死でなくあらかじめ死期が予測できている場合には、不要なクレジットカードはなるべく解約し、最後まで解約できないカードの使用状況を家族に知らせておきたいところです。

クレジットカードの未払い分も相続の対象となる

クレジットカードの未返済金があった場合、その債務は遺族に相続されます。

クレジットカードの引き落とし口座に預金が残っていればそこから支払うことになるのですが、それができなければ遺族がその債務を負うことになります。

もし莫大なカードローンを組んでいたとしたら大変です。
ただし相続人は債務を含め財産放棄をすることで、残った債務の支払いをしなくても済みます。

そんなことにならないよう遺せるものは遺してあげたいですが。

金融機関は亡くなった預金者の銀行口座を凍結する

一方で、亡くなった預金者の銀行口座は正当な相続手続きがなされるまで一時的に凍結されます。

ただし、これも遺族の誰かが銀行などに届け出ないと金融機関側では分かりません。

これがどういうことになるかと言うと、クレジットカードの引き落としや何かの料金の引き落とし口座として口座が登録されていた場合、誰も届け出なければ死後も自動で引き落とされ続けるということです。

一人暮らしで亡くなり誰にも発見されなかったら、口座にお金がある限り公共料金が引き落とされ続けるなんていう事態もあり得るわけです。

カードも銀行口座も最終的には何らかの方法で遺族に連絡が入る

銀行口座が凍結されたり口座残高が不足することでクレジットカードの引き落としができなくなれば、カード会社から名義人の連絡先に通知が来ます。

遺族はその通知を見てクレジットカードの存在を知ることができるでしょう。

そのため、いずれは何らかのタイミングですべてのカードについて遺族が知ることになります。

遺族からの届け出や、銀行口座の凍結によって私が死亡したことをカード会社が把握すればカードは無効化されます。

死後にクレジットカードを不正利用されたら

ではもし自分の死後にクレジットカードが利用されたら?

家族や遺族による利用であればそれは相続の一部になるため、基本的には家族・遺族間での話し合いで解決する事例です。

第三者に利用された場合はカードの盗難と同様の扱いとなります。
不正利用が判明した時点(利用明細や請求書が届いた時点)でカード会社に報告してください。
不正利用であることがカード会社に認められれば、遺族が債務を負担せずに済みます。

クレジットカードの解約も終活の一部

お金に直結するクレジットカードですから、トラブルを未然に防ぐためにもカードの数は少なくしておくのが賢明です。

そして、どのカードを何の支払いに使っているかをエンディングノートにメモしておくと良いですね。

無料の終活ノートをダウンロードできるサイト

終活に必要なことをまとめた「終活ノート」。

Amazonや楽天、書店でも購入できますが、インターネット上で無料で入手できる情報をまとめました。

終活に関する情報が詳しく載っています。
PDFがダウンロードできます。
ダウンロードサイトへ

マイクロソフトが配布しているWord機能(.doc)を使ったエンディングノートです。
写真も挿入でき、デジタルで管理するので修正や変更が簡単です。
A4サイズで印刷できます。
ダウンロードサイトへ

130ページにもわたる充実したエンディングノートです。
終活に関することをもれなく確認しておきたい方にも。そんな細かいことまでは…という方は必要なところだけ使うという使い方も。
印刷して書き込めるPDF版とWEB上で編集できるWord版(.doc)があります。
ダウンロードサイトへ

終活ノートを無料でもらえるサイト

印刷したりダウンロードしたりなんてよく分からない!という方は、葬儀社などに資料請求することで無料でもらえるエンディングノートがあります。

郵送で資料請求すると、葬儀に関する資料と一緒にエンディングノートが一緒にもらえます。
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自作エンディングノート

エンディングノートを自作したいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし個人的にはやはり既成のものを使った方がもれなく物事を整理できますし、はるかに楽です。

どうしてもオリジナルで作りたいという方は、ダウンロードできるWordのテンプレートをカスタムするのが良いと思います。

終活は何も死期が迫ってからすることではないので、日頃から自分の身の回りを少しずつ整理しておくのはと良いことだと思います。

断捨離でいい「気」を入れられるかも!?