「中途半端な情報を出すな」
Covid-19治療薬に関して投稿したYouTube動画について、同一人物かは分かりませんが、そんなような内容のコメントを2回ほど頂いたことがあります。
今回はそのコメントを受けて
「むしろ中途半端ではない情報ってなんだろう」
「日進月歩の科学において完全な情報なんてそもそもないのでは」
というコロンブスの卵的な気付きを得られたこと、反対側のことを考えてみると新たな発見につながるということについてお話ししたいと思います。
中途半端な情報って悪いもの?
「中途半端な情報を出すな」というご意見の1つ目は、確かYouTubeで藤田医科大学のアビガン臨床研究の中間結果について話した動画に対するコメントでした。
そして2つめは先日のイギリスでステロイドのデキサメタゾンが重症患者の死亡率を下げた結果が出たことをTwitterで投稿したことへのコメントです。
実は1つ目のコメントを頂いたときは「中途半端な情報はよくないかな」とも思いました。
しかし今では考えが変わりました。
今では「中途半端な情報だって大事じゃない?」と思っています。
中途半端でない情報がむしろ世の中には少ない
なぜそう思うかというと、そもそも情報は、特に自然科学の分野において「中途半端ではない情報」というのがむしろ少ないからです。
新しい治療方法や知見はどんどん更新されていくし、今出来上がっているものは過去の、当時は中途半端であった情報が積み重なった結果です。
そして情報はある分には困らないというのが私自身の考えです。
もし自分や家族、親しい人が難しい病気にかかって治療薬や治療法を探すとしたら、中途半端な情報でもむしろたくさんの情報を知りたいと思うのではないでしょうか。
集めた情報の中から似たようなケース、使えそうな情報を取捨選択して取り入れていくでしょう。
実際に夫が難病らしきものに診断された時は色々な情報を探して当てはまりそうなことを色々と調べました。
中途半端な情報が表に出て来なかったら、その分新しい情報を得にくくなってしまう。
そんな風に思います。
言葉の反対側を見てみると新たな発見がある
「中途半端」というコメントをいただいたおかげで、世の中で発せられる新しい情報はだいたいみな中途半端で、初めから完璧な情報なんてないこと、情報は日々アップデートされていくものなのだと改めて発見しました。
「中途半端な情報」の逆を考えることで、むしろ世の中に完全なものはないのだと新しい世界観に気付くことができました。
…ただ2つめのコメントに関しては何が中途半端なのかは分かりませんが。
イギリスでデキサメタゾンを使用したことで重症患者の死亡率が下がったとの結果が出ました、そして承認されましたというのを言っているだけですし^^;
まとめと情報との接し方に思うこと
というわけで、中途半端だという指摘を受け、「中途半端な情報だっていいじゃない、完全な情報はむしろないのだから」という、ともすれば極々当たり前ともいえる発見をすることができました。
言葉の反対側を考えてみると新しいことに気付くきっかけになる可能性があるので、これからも取り入れていきたいと思います。
最後にこれは自分にも言えることですが、情報というのは自分の意見を元に解釈しがちなので、相手の言わんとしていることを勝手に誤解してしまうことがあります。
情報を正確に読み取るためにも、特にネット上の情報においては常にフラットな思考で情報と接するのが、情報との健全な付き合い方であるとこの溢れる情報を見ていて思います。